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血潮吹く感傷と100万回死ぬ言葉。 無間書房は、火の国熊本発の文芸同人サークルです。
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文学とはあまり関係のない話なので恐縮ですが……。
最近、何かとセーラームーンが話題になっていますよね。20周年記念として様々なグッズが発売され、またリメイク作品である「セーラームーンcrystal」の放送も始まっています。(私もしっかりチェックしました)
そこで私が考えたのは、「タキシード仮面はどうして赤いバラを投げるのだろう?」ということです。過去に薔薇に関するエピソードがあったみたいですが、ここで問題にしているのは「なぜ薔薇なのか?」という点について。テレビアニメの方では去り際に投げるだけではなく、敵に薔薇を投げつけることで相手を怯ませることもあります。そこで私はピン!と来たのです。
『これ、ファウストで見たことある!』と。(またまたファウストを引き合いに出してすみません……)
(前回の記事→最近読んだ本(香川ゆとり))
ファウストの最後のシーン。ファウストを地獄に引きずり込もうとする悪魔に対し、天使が無数の薔薇の花を投げ落とします。これにより、悪魔は身悶えして苦しみます。というのも、キリスト教にとって薔薇の花は聖母マリアの象徴、引いては愛の象徴であるのです。
ちなみに、「薔薇=愛の象徴」というイメージは、おそらくギリシャ神話に起因するものだと考えられます。愛と美の女神アフロディーテが生まれた際、彼女の誕生を祝福して薔薇の花が生み出されました。このお話が現代にまで影響を与えているとは、いかに神話の力が偉大であるかということが分かりますね。
この考え方でいくと、「タキシード仮面=天使」ということになってしまいますが、見た目だけで行くとむしろ悪魔っぽい…なんて考えてしまいますよね。そもそも、現代では神話やキリスト教を抜きにしても、その花言葉のお蔭か「薔薇の花=愛する人へのプレゼント」というイメージがあるので、あまり深い意味はないのかもしれないですね。