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無間書房

血潮吹く感傷と100万回死ぬ言葉。 無間書房は、火の国熊本発の文芸同人サークルです。

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「夢」のおはなし

はじめまして、マジマです。今回の担当は僕になります、頑張ります

さて、人の憂き世には、聞いても一文の得にもならない話というものが三つございます
「親戚の自慢話」、「高額宝くじが当選した場合の使い道」、そして「昨日見た夢の話」
前者ふたつは本当に毒にも薬にも成り得ない、どうしようもない話ですが、「昨日見た夢の話」。こいつは時たま、非常に興味深い科学変化を起こすことがあります

今回は、そんなお話

何の得にもなりゃしませんが、お付き合い頂ければ幸いです

「夢」。よくよく考えてみれば、非常にオモシロイ事象だと思いませんか?
「ソコ」で巻き起こる出来事は実に奇想天外
現実空間にはおおよそ存在し得ないような生き物が悠々と闊歩していたり、お亡くなりになっていたはずの親戚一同が客席で正座していたり、生身で空を飛んだり

なにより興味深いのは、夢を観ている当人は、そんな珍妙不可思議な出来事に「何の違和感も抱かない」ということ
人が死のうが部屋が爆破されようが妖精が舞おうが、まったくもっておかまいなし
それを当たり前の「日常」として受け入れさせてしまう、そんな力が「夢」にはあるのです

ところで「明晰夢」というものを御存知でしょうか?所謂、「自分はいま、夢を見ている」と知覚することのできる夢です

この「明晰夢」、果たして本当に夢なのでしょうか

「夢の中で自分が死んでも、目が覚めたら実際に死んでいないのは何故か?」
これ厳密には、夢の中で自分が死ぬようなシチュエーションに陥ったとしても、「死んだ」と知覚する前に目を覚ましてしまうから、だそうです
もし、「その瞬間」まで目が覚めず、夢の中で死んでしまったら――――その人間の脳は「自分が死んだ」と思い込み、身体の機能を停止させてしまうのだとか

つまり、夢の中であろうとも、現実と同じく「死」は「死」なわけです
ただし夢の中においては、本当に死まで辿り着いてしまわぬよう、「直前で目が覚める」というストッパーを掛けてくれている
イヤア、人間の身体ってよくできてますねえ

しかし、これが「明晰夢」ならどうでしょう

自分が夢の中にいるということが知覚されている状態。この状態で果たして「ストッパー」は掛かってくれるのでしょうか
ちょっと考えにくくありませんか?夢の中で死をギリギリで逃れて目が覚める時って、「ハッ! 夢か」ってなるでしょ?
このときばかりは命の手綱が自分に握らされている、僕にはそういう風に思えるんですよねえ

つまり、「夢」とはそれを「夢」と認識していないからこそ「夢」であり、「夢」を「夢」と認識しているなら、それはまごうことなき「現実」である
そんなことが夢に関して言えるんじゃないでしょうか

貴方が今後もし明晰夢を見るようなことがある場合。その時はなんとかして早めに目を覚ますか、なるべく死に向かわないように行動するべきです、さもないと

ホントにしんじゃうかも

いやはや、オソロシイオソロシイ
そんなちょっとホラーチックな一面があるからこそ、人は何の得にもならない夢の話を他人にしたがるし、そして、なんだかんだ聞いてしまうのでしょうナァ


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